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下田をつくる人たち

土屋尊司さん

民宿「勝五郎」は
新たな仕事が生まれる場所
ワーケーションという言葉が流行る前から、働きながら休暇をとる過ごし方をしている人たちと触れ合ってきた民宿「勝五郎」のオーナー土屋尊司さん。祖父母の代から続く民宿を自ら設計しリニューアルした土屋さんは、生まれ変わった「勝五郎」で、ワーケーションで訪れる人との交流から新たな仕事の創出につなげていきたいと願っています。
ノート
民宿「勝五郎」を土屋さんがリニューアルされたときのこだわりポイントはなんですか?

民宿というスタイルなので、ホテルのようにお客様だけの場所ではなく、自分たちが生活している場でもあります。
ですから、お客様に使っていただく空間や家具ではありますが、自分たちが気に入ったものだけを置くようにしています。

そういったところを見ていただけるとうれしいですし、自分たちが気に入ったものをお客様もいいなと思っていただけたら嬉しいですね。置いてあるものや雰囲気などに共感してもらえたらと思っています。

また、うちの宿のコンセプトとして「いっしょにお話ししませんか」と謳っています。
客室は2階にあり、1階には共有スペースとして広間があるのですが、お客様には部屋に閉じこもらず、下に降りてきてもらえたらと思っています。

「今日は何されていたのですか」「どこから来られたのですか」と尋ねたり、仕事についてお聞きしたり、様々な引出しを持った方とお話したいと思い、積極的に声をかけるようにしています。

お部屋で完結される方もいらっしゃるので、もちろんそこは自由に過ごしていただければと思いますが、お話したい方が多く泊まってくださるので、すぐに1,2時間はしゃべってしまいますね。

ノート
そんな民宿「勝五郎」では、ワーケーションで訪れた方とどんな関わりがありましたか?

LivingAnywhere Commonsを利用される方が泊まってくださった際に「チェックアウトのあとWEB会議をやりたい」とお願いされました。そのときは次のお客さんがいなかったので、広間を1時間ほど使っていただきました。
チェックアウトは10時ですが、その後の昼の時間帯に広間を使っていただくのはアリだなと思いました。Wi-Fiの環境が整った場所さえあれば仕事はできる、ちょっと疲れたらそのまま海へ散歩に行けるような環境でもあるというのが、ワーケーションの場所として「いいな」と可能性を感じました。

実は、うちの場合、ワーケーションという言葉でくくれない方も多いです。
観光で来ているけれども、パソコンを持ってきている、というように。
たとえば、音楽を作る仕事をされている方で、夏に家族で宿泊に来られた方がいます。昼間は家族で海水浴をして遊び、夜、宿に戻ってきたら、家族はくつろいで、旦那さんはパソコンを使ってメールや打合せをするといった具合です。
そのときにも、観光で来ているけど、パソコンとWi-Fiさえあれば仕事はできるのだなと感じていました。
まだ「ワーケーション」という言葉が流行る前から、そんな働き方をされている方がいらっしゃいましたね。うちにはその働き方ができる環境があったので、「仕事で来ました」と言わなくても、こっそり仕事していた方も多かったかもしれません。

ノート
今後、ワーケーションで訪れる人とどう関わっていきたいですか?

僕自身が個人事業主として宿をやりつつ、副業としてイラストや設計の仕事もしています。ワーケーションで来られる方は仕事として来られているので、自分もその方たちと交流することで、いろんな知識や経験を聞くことができプラスになっています。また、機会があれば仕事に繋がることもあります。

自分で事業をされている方が来られると、僕のイラストや設計の話を聞いてくださって「今度よければ一緒にお仕事してみましょうか」と発展することもあります。宿メインなのですが、次のつながりができたり、別の方を紹介していただけたり、ありがたいこともあります。こうしたつながりを作っていくことでお互いの仕事が発展していくような関わり方を、ワーケーションで来られる方と取り組んでいきたいですね。

ノート
ワーケーションでどんな方に「勝五郎」に来てほしいですか?

自分たちに楽しい経験を教えてくれる人ですね。

お客様との交流を大事にしているので、経験や仕事の話を聞くことが僕たちの財産にもなっています。

いろんな話ができる人にワーケーション利用してもらって、もちろん仕事以外の話もしながら、相手にとってもプラスになるような会話ができたら最高です。

僕らは下田で、恵まれた大自然の環境の中で生活し、仕事をしています。
まるで「人生がワーケーション」のような働き方だと思っています。
同じような仕事や生活をしたい人に来ていただけたらお互いに刺激し合い、もっとクリエイティブなことができるような気がします。

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