下田は、私にとっておばあちゃんの家(=雑忠)がある場所でした。
鈴木家は下田で栄えた一族で、江戸時代は廻船問屋(かいせんどんや)(※1)を営み、明治維新の後に運送業を興しました。それが東海バスを走らせる東海自動車へとつながり、私の曽祖父や祖父たちも東海自動車の社長を歴任。
東海バスの本社が伊東にあるので、祖父の代からは伊東にも家を構えていました。
なので私が小さい頃は夏休みの帰省シーズンになると、まずは伊東の家に滞在して花火大会を見て、その後下田の雑忠の家に移動して太鼓祭りを見る、というのが定番でした。
※1廻船問屋(かいせんどんや):江戸時代、荷主と船主の間にあって、積み荷の取り扱いをした業者。
下田への縁が濃くなったのはここ2、3年のことです。2年半前に父が亡くなり、相続の時に雑忠の歴史を遡りって、その文化的な価値を改めて認識しました。
下田は先祖代々が眠る土地であり、家族や親戚たちとの大切な思い出がたくさん詰まった場所でもありす。
下田の街が、自分の子供たちも誇りや愛着を持てる素敵な場所であり続けてほしい。そんな気持ちが、この街に関わり続ける理由の一番根っこにあります。
父が亡くなった後から雑忠の管理に携わることになり、そのタイミングで、「ただ置いておくだけではもったいない、何かできないかな?」と感じるようになりました。
表向きは非公開としていますが、依頼があれば管理人を通じて見学頂けるようにしています。
太鼓祭りですね。思い出と思い入れもありますが。
あとは海のレジャー。釣りをするので犬走島なども。
犬走島の釣りスポットです。
まずは広くいろいろな人に建物に立ち寄ってもらえるイベントを試してみたいと思っています。イベントを通じて雑忠のことを知って体験してもらい、新しい風が入ってくることで今後の活用のアイデアが生まれるのではないかと思っています。是非活用してみたいという人には手を挙げて頂きたいです。
地域を発信するメディアにも何らかの形で関わってみたいと思っています。
こちらに来るようになって、年間を通じて過ごしやすいところだと感じています。(夏季だけでなく)思い立ったら行くと良い場所だと思います。